広告から来た人にだけ同じキャンペーンのバナーを出す|URLパラメータの付け方
「秋のセール 全品20%オフ」という広告をクリックしたのに、開いたページには何の案内もない。広告を出したことがある人なら、一度は気になったことがあるはずです。 反対に、広告を見ていない人にまで広告限定の特典が出てしまうのも困ります。この記事では、広告のURLにパラメータを付けて、その広告から来た人にだけ同じキャンペーンのバナーを出す方法を説明します。 分析に使うUTMパラメータとの違いと、Google広告での付け方も短くまとめます。
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広告と着地ページの食い違いが起きる理由
広告の文言はキャンペーンごとに変えられますが、リンク先のページは、ふだんの商品ページや一覧ページをそのまま使うことがほとんどです。キャンペーンのたびに専用のページを作るのは手間がかかります。その結果、広告で約束した特典が、着地したページのどこにも書かれていない、ということが起きます。
かといって、ページそのものにセールの案内を書くと、広告を見ていない人にも見えます。広告限定のクーポンを全員に配ってしまうことになりかねません。ここで使えるのが、「どの広告から来たか」を条件にして、その人にだけバナーを出す方法です。ページは変えずに、広告から来た人の画面にだけ、広告と同じ案内を重ねます。
2種類のパラメータを使い分ける
URLの「?」のあとに付く「名前=値」の部分をパラメータと呼びます。この記事では、目的の違う2種類のパラメータを使います。
| UTMパラメータ | marketingLABOのパラメータ | |
|---|---|---|
| 目的 | アクセス解析で、どのキャンペーンから来たかを記録する | どの広告から来たかで、バナーを出し分ける |
| 書き方の例 | utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=autumn_sale | param=autumn_google |
| 名前(キー) | utm_source、utm_medium、utm_campaignなど決まった名前 | 既定は「param」(管理者が変更できる) |
| 値の登録 | 不要(自由に書ける) | 管理画面の「パラメータ設定」に登録する |
| バナーの条件に使えるか | 使えない | 使える(アクセス元 = パラメータ) |
バナーの出し分けに使うのは、右側のmarketingLABOのパラメータです。UTMパラメータは分析用として、これまでどおり付けておいて問題ありません。1つのURLに両方を付けられます。
UTMパラメータの基本(短く)
Googleアナリティクスのヘルプでは、UTMパラメータとして次のものが説明されています。このうちutm_source、utm_medium、utm_campaignの3つは、どのような場合でも使う必要があるとされています。
| パラメータ | 意味 | 値の例 |
|---|---|---|
| utm_source | 参照元(どこから来たか) | google、newsletter、instagram |
| utm_medium | マーケティング媒体(どんな手段か) | cpc、email、social |
| utm_campaign | 商品、スローガン、プロモーションコード | autumn_sale |
| utm_term | 検索広告のキーワード | ニット 秋 |
| utm_content | 同じキャンペーンの中でクリエイティブを区別する | banner_a、banner_b |
| utm_id | キャンペーンを識別するID | c1012 |
値は大文字と小文字が区別され、utm_source=googleとutm_source=Googleは別の値として扱われます。ヘルプでは小文字にそろえることが勧められています。URLを手で組み立てるのが不安なら、Googleの「キャンペーンURL生成ツール」を使えます。
marketingLABOでも、パラメータ設定の画面で「UTMパラメータを計測する」にチェックを入れると、アクセスレポートに参照元(UTM)のタブが表示されます。
Google広告の自動タグ設定との関係
Google広告には自動タグ設定という仕組みがあります。Google広告のヘルプによると、広告がクリックされると「GCLID」(GoogleクリックID)というパラメータがURLに追加され、自動タグ設定はアカウントを新規に作成するとデフォルトで有効になります。また、Googleアナリティクス4では、手動タグ設定よりも自動タグ設定が優先されるとされています。
つまり、Google広告のURLにUTMパラメータを足しても、Googleアナリティクス4の集計は自動タグ設定のほうが使われます。一方で、marketingLABOのバナーの条件は、GCLIDもUTMパラメータも見ていません。広告から来た人にバナーを出したい場合は、自動タグ設定を有効にしたまま、「param=値」を別に付けます。両者はぶつかりません。
marketingLABOのパラメータの仕組み
パラメータは、管理画面の「設定」にある「パラメータ設定」で登録します。1件ごとに次の3つを入れます。
| 項目 | 入れるもの | 例 |
|---|---|---|
| 名前 | 管理画面で見分けるための名前 | 秋のセール・Google検索広告 |
| 紐付け先 | 「カテゴリー」を選び、どのカテゴリーに入れるかを選ぶ | 秋のセール |
| 値 | URLに付ける値 | autumn_google |
登録すると、一覧の「key値+値」の欄に「param=autumn_google」のように表示されます。これがURLに付ける文字列です。キー(「param」の部分)は既定のままで構いません。変えたい場合は「Key値の設定」から変更できますが、変更できるのは管理者だけです。
ポイントは「カテゴリー」です。同じキャンペーンでも、Google検索広告、Instagram広告、メルマガと、出す場所ごとに値を分けておくと、あとでどこから何人来たかを比べられます。そのうえで、それらを「秋のセール」という1つのカテゴリーに束ねます。バナーの条件では、このカテゴリーを選びます。1つの条件で、秋のセールのどの広告から来た人にも同じバナーを出せます。カテゴリーは「カテゴリー設定」から作ります。
設定の手順
- カテゴリーを作る。パラメータ設定の「カテゴリー設定」で、キャンペーンの名前(例:秋のセール)のカテゴリーを作ります。
- パラメータを追加する。「パラメータを追加」から、広告ごとに1件ずつ登録します。紐付け先は「カテゴリー」にして、さきほどのカテゴリーを選びます。値は半角の英数字と下線で、小文字にそろえると管理しやすくなります。
- 広告のURLに付ける。リンク先URLの末尾に「?param=値」を付けます。URLにすでに「?」がある場合は、「¶m=値」にします。
- バナーを作る。表示の条件に「アクセス元」を足し、「パラメータ」を選び、続けて表示されるリストからカテゴリー(例:秋のセール)を選びます。表示するページは、広告のリンク先ページにします。
- 表示期間を入れる。キャンペーンの開始日と終了日を入れます。広告を止めたあとに特典の案内が残らないようにするためです。
- 確かめる。広告のプレビューや、パラメータ付きのURLをプライベートウィンドウで開き、バナーが出ることを確かめます。パラメータを外したURLでは出ないことも確かめます。
URLの書き方の例
UTMパラメータとmarketingLABOのパラメータを両方付けると、次のようになります。順番はどちらが先でも構いません。
https://shop.example.com/sale/?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=autumn_sale¶m=autumn_googleGoogle広告では、広告ごとに最終ページURLを書き換える代わりに、「最終ページURLのサフィックス」を使う方法があります。Google広告のヘルプによると、サフィックスはランディングページのURLの末尾に追加されるパラメータで、アカウント、キャンペーン、広告グループ、広告などの単位で設定できます。キャンペーンの単位で「param=autumn_google」を入れておけば、そのキャンペーンの広告すべてに付きます。複数の単位で設定できるため、どの設定が使われているかは管理画面で確かめてください。
Meta(Instagram・Facebook)やLINEヤフーなど、ほかの広告でも、リンク先URLの末尾にパラメータを付ければ同じように使えます。広告ごとの入力欄の場所は、それぞれの広告管理画面のヘルプで確認してください。
着地ページで出すのが確実
バナーの条件は、パラメータ付きのURLで開いたページで判定されます。広告から来た人がサイトの中で別のページへ移ると、そのページのURLにはパラメータが付いていないため、条件に当たらなくなることがあります。広告から来た人へのバナーは、広告のリンク先ページ(着地ページ)に出すように設定するのが確実です。
そのため、リンク先は、広告の内容に合ったページにしておきます。セールの広告ならセールの一覧、特定の商品の広告ならその商品ページです。トップページに着地させると、バナーを見たあとに目的の商品を探す手間がかかります。
設定例:広告ごとに特典を合わせる
| 広告 | パラメータの値(例) | カテゴリー | 出すバナー |
|---|---|---|---|
| Google検索広告「秋のセール」 | autumn_google | 秋のセール | セールの対象と期限を、広告と同じ言葉で |
| Instagram広告「秋のセール」 | autumn_instagram | 秋のセール | 同上(同じバナーを共有) |
| 新商品の検索広告 | newitem_google | 新商品 | 新商品の一覧へのボタンと、初回購入の特典 |
| メルマガの特集 | mail_1012 | メルマガ | メルマガで案内した特集の続き |
訪問の条件と組み合わせることもできます。たとえば「アクセス元 = パラメータ(秋のセール)」に「初回」を足せば、広告で初めてお店を知った人にだけ、お店の紹介と特典を出せます。訪問の条件の使い方は初めての人とリピーターで出すものを変えるで説明しています。
数字の見方
- パラメータの一覧:パラメータ設定の一覧には、パラメータごとに直近30日のPV(ページビュー)が表示されます。広告ごとにどれくらい来ているかの目安になります。
- アクセスレポート:パラメータ設定の画面で「アクセスレポートでパラメータタブを表示」にチェックを入れると、アクセスレポートでパラメータごとの数字を見られます。
- バナーの数字:バナーごとの表示数とクリック数を見ます。広告から来た人の数とバナーの表示数がかけ離れていたら、表示するページの設定かURLのパラメータを確かめます。
よくある失敗
- サイト内のリンクにパラメータを付ける。トップページのバナーからセールページへのリンクに広告用の値を付けると、広告から来ていない人も広告から来たように数えられ、バナーも出ます。パラメータは、サイトの外から入ってくるリンクにだけ付けます。
- 値の表記がそろっていない。「Autumn_Google」と「autumn_google」は別の値です。登録した値をコピーして使います。
- 転送でパラメータが消える。httpからhttpsへ、wwwの有無、末尾のスラッシュなどの転送で、パラメータが落ちることがあります。広告のURLを実際に開き、表示されたページのアドレス欄にパラメータが残っているかを確かめます。
- 個人の情報をURLに入れる。メールアドレスや名前をパラメータの値にしてはいけません。URLはアクセスの記録などに残ります。
- キャンペーンが終わってもバナーが出る。表示期間の終わりを必ず入れます。
公開前のチェックリスト
- キャンペーンのカテゴリーを作り、広告ごとのパラメータをそこに入れた
- 広告のURLに「param=値」を付けた(「?」が2つになっていない)
- バナーの条件で「アクセス元 = パラメータ」とカテゴリーを選んだ
- 表示するページを、広告のリンク先ページにした
- パラメータ付きのURLで出て、外したURLでは出ないことを確かめた
- バナーの特典が、広告の文言と同じになっている
- 表示期間の終わりを入れた
よくある質問
UTMパラメータだけでバナーを出し分けられますか?
できません。バナーの条件に使えるのは、パラメータ設定に登録したキー(既定は「param」)の値です。UTMパラメータは分析用として一緒に付けてください。
Google広告の自動タグ設定は止める必要がありますか?
止める必要はありません。自動タグ設定が付けるGCLIDと、「param=値」は別のパラメータなので、両方付いていても問題ありません。
広告ごとに別のバナーを出したい場合は?
広告ごとに別のカテゴリーを作り、バナーもカテゴリーごとに作ります。公開できるバナーの数は、フリープランで1つ、ライトプランで3つ、スタンダードプランで無制限です(料金)。
バナーのA/Bテストはできますか?
marketingLABOには、バナーのA/Bテストの機能はありません。広告ごとに値を分けておけば、広告の違いによる訪問の数の差は、パラメータごとの数字で比べられます。
まとめ
広告から来た人にだけ同じキャンペーンのバナーを出すには、パラメータ設定で広告ごとの値を登録してカテゴリーで束ね、広告のURLに「param=値」を付け、バナーの条件で「アクセス元 = パラメータ」とそのカテゴリーを選びます。UTMパラメータとGoogle広告の自動タグ設定は分析用として、そのまま使い続けられます。バナーは広告のリンク先ページに出し、広告と同じ言葉で特典を見せましょう。無料で登録して、次のキャンペーンから試してみてください。
参考にした資料
アナリティクス ヘルプ「URL 生成ツール: カスタム URL でキャンペーン データを収集する」(2026年10月12日閲覧)
Google 広告 ヘルプ「自動タグ設定について」(2026年10月12日閲覧)
Google 広告 ヘルプ「最終ページ URL のサフィックスを追加する」(2026年10月12日閲覧)
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