メール登録ポップアップの作り方|特典・入力項目・出す相手の決め方

初めて来たお客さまの多くは、その日のうちには買いません。メールアドレスを預けてもらえれば、見ていた商品の再入荷や次のセールを知らせることができます。 その入り口になるのが、メール登録ポップアップです。うまく作れば「特典と引き換えに連絡先を預ける」納得のいく取引になり、雑に作ると商品の前に立ちはだかる邪魔な箱になります。 この記事では、特典・入力項目・文言・出す相手・タイミング・表示の形・登録後のメールを、決める順番に説明します。

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メール登録ポップアップが越えるべき3つのハードル

メール登録ポップアップの役目は、「あとで買ってくれそうな人」に連絡先を預けてもらうことです。そのためには、表示されてから数秒のうちに、次の3つを越える必要があります。

  1. 読む価値があること。閉じるボタンに手が伸びる前に、何がもらえるのかが分かること。
  2. すぐ入力できること。項目が1つ増えるたび、ラベルが分かりにくいたびに、やめる理由が増えます。
  3. 訪問の邪魔をしないこと。見に来た商品を覆い隠すなら、得るものより失うもののほうが大きくなります。

以下の手順は、どれもこの3つのどれかのためにあります。

手順1:メールアドレスと引き換えにする特典を決める

「メルマガ登録はこちら」だけでは、特典になりません。メールを増やしたい人はいないからです。いま買い物をしている人にとって具体的にうれしいものを、見出しに書けるかどうかが出発点です。

特典向いているお店先に決めておくこと
初回購入のクーポン価格で迷われることが多い割引額、最低金額、対象外の商品、有効期限、1人1回か
初回の送料無料送料が購入のブレーキになっている対象地域・配送方法、ほかの割引と併用できるか
新商品・再入荷のお知らせ人気商品がよく売り切れる、新商品が多い特定の商品だけか、お店全体のお知らせか
セールの先行案内定期的にセールや限定販売をしている何日前に、どのように知らせるか
お役立ち情報使い方の説明が要る商品(お手入れ方法、サイズの選び方、レシピなど)すぐ送れる読みものが用意できているか

どれを選ぶ場合も、すぐに届けられて、その後も続けられるものにします。「10%オフ」と書いたなら、登録から1分以内にクーポンが届くようにします。「先行案内」と書いたなら、最初の案内の予定を決めておきます。

もう1つ大切なのは、登録すると何が届くのかを正直に書くことです。クーポン目当てで登録した人にも、その後はお店のメルマガが届きます。そのことを、ポップアップの中に短く書いておきましょう。

手順2:聞くのはメールアドレスだけにする

入力項目は少ないほど入力されます。メール登録ポップアップで本当に必要なのは、特典を届けるためのメールアドレスだけです。名前があれば宛名に使えますが、スマホのキーボードで打つ手間と、ためらう理由が1つ増えます。

項目ポップアップで聞くか理由
メールアドレス聞くこれがないと何も届けられない
名前基本は聞かないあると便利だが、購入時に分かる
電話番号聞かない別の連絡手段で、聞く理由の説明も要る
誕生日・好み聞かない登録後のメールで、信頼ができてから聞く
メールアドレス(確認用)聞かない入力の手間が倍になる

確認用の入力欄については、Googleのweb.devの記事「登録フォームのベスト プラクティス」も「ユーザーが連絡先情報を正しく入力できるように、入力を 2 回繰り返すことは避けてください」としています。同じ記事は、「参加しよう!」のような曖昧なボタンの文言も避けるよう勧めています。

marketingLABOのポップアップバナーには「メール登録フォーム付き」の形があり、メールアドレスの欄は必ず入ります。姓と名の欄は、それぞれ表示するかどうかを選べます。迷ったら名前は表示せず、メールアドレスだけで始めましょう。

手順3:文言を書く

メール登録ポップアップに要る文言は、ほぼ次の4つだけです。

部分良い例弱い例
見出し(特典)初回のお買い物が10%オフようこそ!
補足の1行クーポンをメールでお送りします。新商品やセールのお知らせも届きます。配信はいつでも停止できますお得な情報をいち早くお届け!
ボタンクーポンを受け取る送信
小さな注意書きお一人様1回限り。一部対象外の商品があります。個人情報の取り扱い(なし)

上の割引率や条件は架空の例です。補足の1行では「何が届くか」を正直に書きます。届く内容を分かったうえで登録した人は、配信を続けて読んでくれやすく、迷惑メールとして報告されにくくなります。

ボタンには、押したあとに起きることを書きます。「クーポンを受け取る」「入荷のお知らせを受け取る」のように書けば、押す前に結果が分かります。marketingLABOでは、フォームの設定でボタンの文言・色・文字色・形(四角・丸型)を変えられます。

「個人情報の取り扱い」の部分は、お店のプライバシーポリシーのページへリンクします。バナーのエディタでは、テキストなどの要素にリンクを設定できるので、フォームの下に小さな文字で置いておきます。

手順4:同意の取り方を確認する

広告や宣伝のためのメールには、特定電子メール法のルールがあります。総務省のパンフレット「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律のポイント」は、原則として「あらかじめ同意した者に対してのみ広告宣伝メールの送信が認められる」オプトイン方式であること、同意を受けたことの記録を保存する必要があること、メールに送信者の情報などを表示する義務があることを説明しています。通信販売の電子メール広告には、特定商取引法も関わります。

メール登録ポップアップで言えば、少なくとも「登録するとお店の宣伝メールが届く」ことが、登録する人に分かる書き方にしておく必要があります。手順3の補足の1行は、その意味でも大切です。ポップアップ・会員登録・購入時それぞれの同意の取り方は、別の記事で詳しく取り上げる予定です。

ここに書いたのは一般的な情報で、法的な助言ではありません。具体的な書き方や記録の残し方は、総務省・消費者庁の資料を確認するか、専門家にご相談ください。

手順5:出す相手を決める

メール登録ポップアップは、まだ登録していない人のためのものです。いちばん簡単で効果的な決め方は、「初めて来た人にだけ出す」ことです。marketingLABOでは、次の条件を組み合わせられます。

条件メール登録ポップアップでの使い方
サイト訪問頻度=初回初めての訪問のときだけ出し、2回目以降の人には何度も聞かない
表示するページのURL(前方一致)商品ページや一覧ページに出し、購入手続き・会員ページ・規約のページには出さない
閲覧ページ・未閲覧ページ購入完了ページを見た人には出さない
アクセス元自然検索・リファラー・直接アクセス・URLのパラメータで出し分ける
表示期間季節のキャンペーンは、本当の期間だけ出す
出す端末すべて・スマホだけ・PCだけ・PCとスマホで画像を分ける

訪問回数はブラウザごとに数えています。ブラウザのデータを消した人、別の端末で来た人は「初めて」と扱われることがあるので、特典は「たまに2回渡しても困らないもの」にしておくと安心です。

アクセス元の条件も役に立ちます。自分のお店のメルマガから来た人は、すでに登録済みのはずです。メルマガのリンクにパラメータを付けておけば、その人たちには出さない、別の内容を出す、といった分け方ができます。

手順6:出すタイミングを決める

ページを開いた瞬間にメールアドレスを聞くと、お客さまはまだ商品を気に入るかどうかも分かっていません。少し見てもらってから聞くほうが、自然なお願いになります。

きっかけメール登録に向いている使い方
すぐに表示モーダルではなく、画面の端に出る帯で特典を知らせる
滞在時間が○秒を超えたらページをひととおり見てもらってから、小窓で聞く
○%までスクロールしたら長い商品ページや読みもので、半分ほど読んだ人に聞く
離脱しようとしたとき帰ろうとしている人に、最後の案内として聞く

何秒・何%が正解かは、お店によって違います。marketingLABOのヒートマップでは、ページごとの滞在時間とスクロールの深さが分かるので、多くの人がまだページにいる位置を選べます。離脱しようとしたときの表示を使う場合は、離脱防止ポップアップの仕組みと出し方も参考にしてください。

手順7:表示の形とスマホでの見え方を決める

表示の形良い点注意点
モーダル(画面中央の小窓)目に留まりやすく、特典・入力欄・注意書きが入る閲覧を中断させる。閉じるボタンをはっきりと
フローティング(画面の隅)ページを覆わずに見せられる小さいので見落とされやすい
帯最も控えめで、全ページに出せる入力欄や注意書きを入れる余裕が少ない

スマホは別に考えます。PCでちょうどよい小窓も、スマホでは画面を覆ってしまうことがあります。Google検索セントラルの「煩わしいインタースティシャルやダイアログを避ける」は、「画面のほんの一部だけを覆うバナー」を使うよう勧め、この小さな枠は「ニュースレター購読申し込み用のプロンプトなど、他の種類の通知にも利用できます」と書いています。

  1. 画面全体を覆わず、後ろのページが見える大きさにする。
  2. 閉じるボタンは指で押しやすい大きさにし、右上など見つけやすい場所に置く。
  3. キーボードを開いた状態でも、入力欄とボタンが隠れないか確かめる。
  4. 1つのデザインで合わないときは、PCとスマホで画像を分ける。

登録したあとに起きること

marketingLABOのバナーのフォームから登録があると、次のことが起きます。

  1. 登録した人がコンタクトとして残ります。メールアドレス(名前を聞いた場合は名前も)が管理画面に保存されます。
  2. コンバージョンとして記録されます。その人の行動履歴に残るので、登録の前後にどのページを見たかが分かります。
  3. 管理者宛メールを送れます。登録があるたびに、お店の担当者へ知らせることができます。
  4. 自動返信メールを送れます。約束したクーポンや読みものは、ここで届けます。

メルマガはライトプラン以上で送れます。スタンダードプランのジャーニーでは、「登録の3日後にこのメール」のように順番に自動で送り、開封したか、サイトに戻ったかで次の内容を変えられます。メルマガとジャーニーのメールには、受信者がワンクリックで配信を止められる仕組み(配信停止のヘッダー)が付きます(料金)。

できないこともあります。marketingLABOはショップのカートとは連携していないので、1人ずつ違うクーポンコードを発行したり、コードが使われたかを確かめたりはできません。クーポンはお店のカート側で作り、そのコードを自動返信メールに書いてください。

登録後の最初のメール

  1. 登録直後:約束した特典を届けます。件名はポップアップと同じ言葉にし、コード、使い方、本当の有効期限、お店へのリンクを入れます。
  2. 数日後:お店の紹介。人気の商品、ほかのお店との違い、送料と返品の条件。
  3. 1週間ほど後:まだクーポンを使っていない人へ、期限が残っていればお知らせします。

効果の見方

数字どこで見るか分かること
表示回数バナーごとのレポート狙った相手に届いているか
クリック数バナーごとのレポートバナーに反応しているか
登録数コンバージョンのレポートとコンタクト実際に何人がメールアドレスを預けてくれたか

登録数を表示回数で割れば、おおよその登録率になります。そのうえで、登録した人がその後サイトに戻ってきているか、クーポンだけ使って配信を止めていないかも見ます。バナーにはA/Bテストの機能がないので、2つの特典を比べるときは、同じ長さの期間を順番に出して比べます。

公開前のチェックリスト

  1. 特典は具体的で、すぐに届けられる。
  2. クーポンはカート側で作成済みで、条件と期限が書いた内容と一致している。
  3. 入力項目はメールアドレスだけ(どうしても必要なら名前も)。
  4. 宣伝メールが届くこと、配信を止められることが書いてある。
  5. プライバシーポリシーへのリンクがある。
  6. ボタンの文言が、押したあとに起きることを表している。
  7. 出す相手は初回の訪問だけ。購入手続き・会員ページでは出さない。
  8. スマホでキーボードを開いた状態を確かめた。
  9. 自動返信メールに特典が入り、管理者宛メールが正しい人に届く。
  10. シークレットウィンドウで試しに登録し、コンタクトが増えてメールが届くのを確かめた。

よくある質問

すべてのページに出したほうが登録は増えますか?

増えるとは限りません。購入手続きの途中や会員ページで出すと、買い物の邪魔になります。商品ページ・一覧ページ・読みものに絞りましょう。

特典は割引がいちばんですか?

よく使われるのは割引ですが、送料が障壁になっているお店なら初回の送料無料、売り切れが多いお店なら再入荷のお知らせのほうが喜ばれることもあります。行動履歴で、帰る直前に送料のページを見ている人が多いかどうか、などを確かめて選びます。

同じ人が2回登録したらどうなりますか?

初回だけに出す設定なら、ほとんどの人には2回目は表示されません。別の端末から登録し直す人もいるので、クーポンは「お一人様1回限り」と注意書きに書き、カート側の設定とそろえておきます。

フリープランでも、メール登録フォーム付きのポップアップバナーを1つ公開できます。無料で登録して計測タグを貼り、メール登録のテンプレートから始めてみてください。

参考にした資料

web.dev「登録フォームのベスト プラクティス」(2026年10月12日閲覧)

Google検索セントラル「煩わしいインタースティシャルやダイアログを避ける」(最終更新2025年12月18日、2026年10月12日閲覧)

総務省「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律のポイント」(PDF)(2026年10月12日閲覧)

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